私たちは、宇宙の所有者が「喜びの最大化」というただひとつの目的を軸に宇宙を設計している、という前提で考察を続けてきました。
では、その壮大な目的を実現するために、所有者は私たちをどのように配置し、時間という概念をどう扱っているのでしょうか。
ここでは、科学で証明できる事実と、そこから自然に導かれる推論を丁寧に切り分けながら考えていきます。
時間は「変化を測るための指標」にすぎない
科学が明らかにすること:
まず、はっきり言える科学的事実があります。
● 科学的事実:私たちは“変化”を時間として測っている
人が時間の流れを感じるのは、
心臓が打つ
血液が流れる
神経伝達物質が放出される
地球が自転し、公転する
など、物質やエネルギーが変化し続けているからです。
物理学では、時間そのものを直接観測することはできず、
「変化の進行度」を時間として数値化しているにすぎません。
【推論】「もし全ての変化が止まれば、時間も完全に止まる」
ここからは、科学が証明しているわけではなく、
思考の出発点としての推論です。
仮に、
心臓も、血液の流れも、すべての神経の電気信号も、
原子の振動も、惑星の運動も、
宇宙のあらゆる物質の変化が一斉に停止したとしたら——
その瞬間、私たちは時間が止まったことに気づくことはできません。
10年、1万年、10億年、どれだけの時間が経っても、
変化がない限り、それを知る手段がありません。
そのため、
「時間は、変化があるときにだけ存在するように感じられる概念であって、
変化がなければ実質的に消える」
という推論は、自然に導かれうるものです。
【推論】宇宙の期限という発想
― 喜びを“最大化”するには、終わりが前提になる ―
宇宙の所有者が「喜びを最大化する」と考えるなら、
そこには“期限”が存在すると考えるのが自然です。
なぜなら、
永遠に続くものに“最大化”という概念は存在しないからです。
仮にその期限を、想像を超える長さ――
Googol年(10¹⁰⁰年)と置いたとしましょう。
その莫大な期間にわたり、
無数の生命を配置し直しながら喜びを最大化するなら、
効率的な仕組みが必要になります。
そこで登場するのが、
“核”と“ポイント評価”、そして“生まれ変わりのガチャ”という推論です。
【推論】不変の「核」と、喜びと苦しみのポイント評価
肉体は有限です。
科学的にも、細胞は老い、必ず死を迎えます。
しかし、推論として次のように考えることができます。
生命には、死によって消えない“核”が存在し、
その核には、その生命が生み出した“喜び”と“苦しみ”の履歴が刻まれる。
この核は、宇宙の所有者が公平に評価する必要があります。
そのイメージをわかりやすく示すとこうなります。
| 行為 | 付与ポイント |
| 他者や自分に喜びを生んだ | +ポイント |
| 他者や自分に苦しみを生んだ | −ポイント |
生命が死んだとき、
そのポイントが相殺され、残った値に応じて次の配役が決まります。
これはあくまで推論ですが、
「次にどの生命として生まれるか」が、
“ランクのガチャ”のように自動で割り当てられる
という構造は、合理的な仕組みとして理解できます。
【推論】時間の相対性と配役の構造
― 所有者から見れば、時間は“存在しない” ―
科学的事実として、相対性理論は次を示しています。
時間は絶対的ではなく、観測者によって伸び縮みする。
これは、
「時間は宇宙全体に固定された実体ではない」
ということをはっきりと示しています。
この事実を前提に置くと、推論として次が導かれます。
宇宙を創造した所有者は、時間の流れに縛られない。
すべての時代を同時に把握している。
映画監督が作品全体を同時に見るように、
宇宙の所有者は、Googol年間の全時代を一望している。
だからこそ、
核は必要な時代・必要な場所に最適な配役として配置されます。
私たちの視点からは時間が流れているように感じますが、
所有者の視点では、すべてが同一のフレームであり、
そこに「過去」や「未来」の区別はありません。
まとめ:今この瞬間は、あなたが演じるべき「最高のシーン」
科学で分かる事実と、
自然な推論から導かれる構造を重ねていくと、
私たちは静かに次の結論にたどり着きます。
あなたは、
無作為に生まれたのではなく、
“核の状態に最適な配役として、
この時代とこの場所に選ばれている”。
時間が存在するように感じるのは、
変化の中に生きる私たちの視点によるものです。
しかしその内側にある本質は、
「今の瞬間をどう生きるか」という一点に集約されます。
良心に従い、
自分と他者に喜びを生み出すたびに、
核は磨かれ、
次のより良い配役が与えられ、
そして宇宙全体の喜びが増していく。
あなたが今演じているこの一瞬は、
宇宙という壮大な映画の中で、
間違いなく「最高のシーン」にできる瞬間なのです。
書籍:小説で読む「私たちの時間」
「お前たちが『時間』と呼ぶものは、私にとっては単なる『変化』の進行度を示す数値にすぎない。」
これは、相対性理論の真実をも超越した領域から、宇宙のすべてを一望する「所有者」を主人公に据えた、知的にして冷徹なサイエンス・フィクション・ノベルです。
この世界では、「時間は絶対的な実体ではない」という科学的事実と、「喜びの最大化」という宇宙の目的が結びつき、壮大な「配役システム」が確固たる真理として描かれます。主人公である所有者は、Googol年に及ぶ宇宙の全時代を「映画のフレーム」のように同時に把握しています。
時間の正体: 所有者から見れば、時間という概念は存在しない。すべての時代は同時に存在し、「核」の状態に応じて最適な時代・場所に「生まれ変わりのガチャ」のように配役が割り当てられる。
配役の仕組み: 生命が死ぬとき、その「核」に刻まれた喜び(+ポイント)と苦しみ(-ポイント)の履歴が相殺され、残ったポイントによって次の配役(ランク)が決定する。
最適なシーン: 私たちが今生きるこの瞬間は、無作為ではない。磨かれた「核」に最適な役割として、所有者によって選ばれた「最適なシーン」である。
「核」を磨き、喜びを生み出すことこそが、宇宙という映画でより良い役割を与えられ、この宇宙全体の「喜び」を最大化するという所有者の設計に貢献する唯一の方法なのです。
この物語は、私たちの人生を「配役」として再定義し、今この瞬間をどう生きるかという根源的な問いを、宇宙の論理というフィルターを通して提示します。
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